今さら4月の話をします。
何で今さら4月の話なのかというと、実は梅の時期に伊那梅園で珍しい歓迎を受けてきたあたりから珍スポットネタがたまりまくっているのに全然更新していないからだ。季節感なしです。
いろいろなものはほおっておいても、私が今、この昼神温泉についての記事を書かなければならない使命を感じている理由がこれだ。
私は生粋のアイロニーおっさんフェチである。
三度の飯のおかずに二週間連続でイケるほど、皮肉屋のおっさんのことが大好きなのである。数多ある炎上案件に関する言及を検索しては、いちばんうまい皮肉を言ったおっさんをフォロー、追跡、ネットストーキングし、再び放たれる研ぎ澄まされたアイロニーにまた身をよじる。そんな瞬間を至福とする性癖の持ち主なのだ。
正鵠を射た、ぐさりと刺さる言葉を放ちつつも、ユーモアとホスピタリティマインドにあふれ、その上で、おっさんらしい哀愁を湛えている存在。それこそが、私の愛するアイロニーおっさんの定義だ。そんなアイロニーおっさん界のトップランカーが、他でもない永江一石氏。私の注目を一身に浴びている存在だ。
そのMFIO(マイフェイバリットアイロニーオッサン)に燦然と輝く氏が私のインスタに「いいね♡」をくれたのである。
びっくりした。超二度見した。
永江氏のサーフトリップの一場面をただただ一方的に見つめるだけの半笑いの私……かと思っていたら、突然、永江氏サイドからの「いいね♡」である。
インスタの機能、最高かよ。
「いいね♡」をもらったフォトを何度も何度も何度も何度も見つめ……やだ私ったら、永江さんに「いいね♡」してもらっちゃった、信じられない、会ったこともないし、良く知らないのに「いいね♡」だなんて、ちょっと一石ったらもう。
とか。
思ってたんだけど、よくよく考えたら、このフォト撮った時、ぐずる娘抱いたまま、「パパ!ちょっといいカンジに全体的なヤツ撮っといて。インスタ上げる用のやつ」って、家人が撮影したやつや。
これは、どういうことかといいますと、永江一石氏から「いいね♡」を貰ったのは家人だ、ということだ。
おっさんが、おっさんの撮った写真に「いいね♡」した。アイロニーおっさんが、天然のおっさんに贈った「いいね♡」である。私の入る余地なんにもない。なんだよそれ。
というわけで、せっかくなので、くやしまぎれにその写真を撮った日の様子をレポートします。
昼神温泉郷を目指して車を走らせていると、なんだよー、まだ山道かよー、どこまでいくのー、大丈夫だよねーホントに咲いてるのーと、ちょうど不安になりかけた頃、目の前がぶわっと開けて、満開の花桃に出迎えられる。
この瞬間は、思わず息をのむ。
花桃まつり期間中はかなりの人出があり、 道路わきの駐車場は常に満車。花桃街道を登り切った先にあるグラウンドが臨時駐車場(有料)になっていて、そこに車を停め、川沿いを散策した。出店や、ちょっと存じ上げない歌手の野外ミニライブなどもあり、なかなかの盛り上がりだ。
長かった信州の冬が終わり、雪解けと同時に春を探して、福寿草、梅、桜、桃、と渡り歩いていて思ったのだが、桜以外、花見客が年寄りばかりなのはどうしてだろう。どれも桜に負けじと美しいのに。
桜以外の花の良さがわかるほど年寄りになったということか。私。
花桃街道を下っていると、ひときわ目を引く「マムシ養殖場」と書かれた大きな看板を見つけた。私の珍スポットレーダーが警告音を発した気がしたけれど、今回は珍スポットではなく普通の花見と観光が目的である。それに、じい様ばあ様が同行している。
後ろ髪をひかれながら、1200年前から燃え続けているという「不滅の法灯」見学に向かう。
広拯院・月見堂 最澄(伝教大師)という平安時代の僧が、建てた広拯院の跡地が、現在の月見堂。
伝教大師が点けた灯を1200年前から消えないように守り続けるという「不滅の法灯」はどこかと探し歩いていると見えてきたのが、どどーんと巨大な伝教大師像。思わずテンションがあがる大きさだ。
十六羅漢像も。
EOSKDXに50㎜単焦点だと収まりません。デカいし広いから。
千体地蔵
突然こういうのが出てきたり
何やら新しげな鳥居(福生稲荷)があったりする
伝教大師は、「神様は、仏様の化身」という思想が広まっていた平安時代の僧なので、お寺なのに鳥居があるのかなーなどと勝手に妄想してみるも、ちょっと真相はよくわからない。
そして、今回は時間の都合で立ち寄れなかったが、信濃比叡内にある食事処「門前屋」には「白蛇様」(生きてるやつです)が祀られていたり、と、なんだか珍しいという意味での、品のある方の珍スポット感。
なんか、全体的にいちいち新しい。
きたー!まってましたー!
ちらりと見えている、鮮やかな天井画も見どころのひとつです。
なかなか広い敷地を探し歩いた甲斐あり。伝教大師ご尊像の背後の伽藍にあります。
ここまで来たのだから「不滅の法灯」を一目みたい!の一心で坂を登り辿り着けた。大した坂でもないのだが、花桃街道を歩き疲れている他の家族は下で待っているとのことだったので私だけ本堂を参拝することに。家族を待たせるのも悪いので急ぎ足でお堂に、気軽にお進みさせていただいた。
が、誰もいない。
まじか。
めっちゃ息を切らして坂を登ってきての「誰もいない」である。もしかしたら法灯がその辺にともってる可能性もあるのではないかときょろきょろしてみるも、そんなにラフな管理体制なら、絶対1200年も持たない、と思い直した。おそらく、お堂のもっと奥の秘密の場所に祀られていて、日に数回の読経のタイミングかなんかに、厳重警戒のもと、開帳にいたるのだ。
と、あきらめて帰ろうと振り返ったとき、自分の背後に人が立っていたことに気づき「わっ」とはしたない声を上げてしまった。背後にいた人物も「わっ」と後ずさりした。
「あっすいません、誰もいらっしゃらないと思って戻ろうとしていたので驚いてしまいまして」「私も誰かいらっしゃったかなと思ったのですが柱の陰にいらしてわからなくてっ!びっくりした!」あははうふふ的な展開になったのだが、この女性がこちらのご住職だった。持前の影の薄さをこんなところでも発揮してしまい、妙齢のご住職の心臓に負担を与えてしまって本当に申し訳なく思う。
「あ、ご法灯ですよねー」と、案外カジュアルな感じで案内してもらった「不滅の法灯」は、もちろん撮影厳禁とのことで、これはしっかり目に焼き付けておいて、後日イラストで紹介しよう、と本気のガン見で記憶のシャッターを押していたのだが、その目が狂気にあふれていたのか何なのか、右の頬あたりに住職の視線を痛いほど感じた。そりゃそうですよね。私が突然バースデーケーキのように「ふうーっ」とやらないとも限らないもの。
そしたら、楽天トラベルの取材には比較的ラフに応じていた。出典・楽天トラベル
手前の扉が開いているところに灯っているのが例の法灯。あまりにもささやかな燃え加減。今にも消えそうで怖い。思ったよりも厳重じゃないのが驚きだ。
「うっかり消えちゃったりしたことってないんですか?」「ございません(食い気味)」
何かすみません。
心臓に余計な負担を与えるわ、しょうもない質問をするわの迷惑参拝者の私に、お線香をあげさせていただけるわ、参拝記念にと、厄除けのお札までお土産にいただくわ、なんて優しいお寺。また来年、花桃の季節に訪れるときはぜひ門前屋の「白蛇様」も拝見したいと思う。
もちろん「まむし養殖場」もセットで。
href="https://www.facebook.com/pages/%E8%B6%85%E7%84%B6%E7%94%9F%E6%B4%BB%E7%A0%94%E7%A9%B6%E5%AE%B6-%E3%81%BF%E3%82%8F%E3%81%82%E3%82%84%E3%81%AE/509221462615059">
何で今さら4月の話なのかというと、実は梅の時期に伊那梅園で珍しい歓迎を受けてきたあたりから珍スポットネタがたまりまくっているのに全然更新していないからだ。季節感なしです。
いろいろなものはほおっておいても、私が今、この昼神温泉についての記事を書かなければならない使命を感じている理由がこれだ。
私は生粋のアイロニーおっさんフェチである。
三度の飯のおかずに二週間連続でイケるほど、皮肉屋のおっさんのことが大好きなのである。数多ある炎上案件に関する言及を検索しては、いちばんうまい皮肉を言ったおっさんをフォロー、追跡、ネットストーキングし、再び放たれる研ぎ澄まされたアイロニーにまた身をよじる。そんな瞬間を至福とする性癖の持ち主なのだ。
正鵠を射た、ぐさりと刺さる言葉を放ちつつも、ユーモアとホスピタリティマインドにあふれ、その上で、おっさんらしい哀愁を湛えている存在。それこそが、私の愛するアイロニーおっさんの定義だ。そんなアイロニーおっさん界のトップランカーが、他でもない永江一石氏。私の注目を一身に浴びている存在だ。
そのMFIO(マイフェイバリットアイロニーオッサン)に燦然と輝く氏が私のインスタに「いいね♡」をくれたのである。
びっくりした。超二度見した。
永江氏のサーフトリップの一場面をただただ一方的に見つめるだけの半笑いの私……かと思っていたら、突然、永江氏サイドからの「いいね♡」である。
インスタの機能、最高かよ。
「いいね♡」をもらったフォトを何度も何度も何度も何度も見つめ……やだ私ったら、永江さんに「いいね♡」してもらっちゃった、信じられない、会ったこともないし、良く知らないのに「いいね♡」だなんて、ちょっと一石ったらもう。
とか。
思ってたんだけど、よくよく考えたら、このフォト撮った時、ぐずる娘抱いたまま、「パパ!ちょっといいカンジに全体的なヤツ撮っといて。インスタ上げる用のやつ」って、家人が撮影したやつや。
これは、どういうことかといいますと、永江一石氏から「いいね♡」を貰ったのは家人だ、ということだ。
おっさんが、おっさんの撮った写真に「いいね♡」した。アイロニーおっさんが、天然のおっさんに贈った「いいね♡」である。私の入る余地なんにもない。なんだよそれ。
というわけで、せっかくなので、くやしまぎれにその写真を撮った日の様子をレポートします。
まさに桃源郷 息をのむ美しさ 昼神温泉花桃街道
昼神温泉郷を目指して車を走らせていると、なんだよー、まだ山道かよー、どこまでいくのー、大丈夫だよねーホントに咲いてるのーと、ちょうど不安になりかけた頃、目の前がぶわっと開けて、満開の花桃に出迎えられる。
この瞬間は、思わず息をのむ。
花桃まつり期間中はかなりの人出があり、 道路わきの駐車場は常に満車。花桃街道を登り切った先にあるグラウンドが臨時駐車場(有料)になっていて、そこに車を停め、川沿いを散策した。出店や、ちょっと存じ上げない歌手の野外ミニライブなどもあり、なかなかの盛り上がりだ。
長かった信州の冬が終わり、雪解けと同時に春を探して、福寿草、梅、桜、桃、と渡り歩いていて思ったのだが、桜以外、花見客が年寄りばかりなのはどうしてだろう。どれも桜に負けじと美しいのに。
桜以外の花の良さがわかるほど年寄りになったということか。私。
信濃比叡広拯院は見どころ満載スポット
花桃街道を下っていると、ひときわ目を引く「マムシ養殖場」と書かれた大きな看板を見つけた。私の珍スポットレーダーが警告音を発した気がしたけれど、今回は珍スポットではなく普通の花見と観光が目的である。それに、じい様ばあ様が同行している。
後ろ髪をひかれながら、1200年前から燃え続けているという「不滅の法灯」見学に向かう。
広拯院・月見堂 最澄(伝教大師)という平安時代の僧が、建てた広拯院の跡地が、現在の月見堂。
伝教大師が点けた灯を1200年前から消えないように守り続けるという「不滅の法灯」はどこかと探し歩いていると見えてきたのが、どどーんと巨大な伝教大師像。思わずテンションがあがる大きさだ。
十六羅漢像も。
EOSKDXに50㎜単焦点だと収まりません。デカいし広いから。
千体地蔵
突然こういうのが出てきたり
何やら新しげな鳥居(福生稲荷)があったりする
伝教大師は、「神様は、仏様の化身」という思想が広まっていた平安時代の僧なので、お寺なのに鳥居があるのかなーなどと勝手に妄想してみるも、ちょっと真相はよくわからない。
そして、今回は時間の都合で立ち寄れなかったが、信濃比叡内にある食事処「門前屋」には「白蛇様」(生きてるやつです)が祀られていたり、と、なんだか珍しいという意味での、品のある方の珍スポット感。
なんか、全体的にいちいち新しい。
きたー!まってましたー!
ちらりと見えている、鮮やかな天井画も見どころのひとつです。
なかなか広い敷地を探し歩いた甲斐あり。伝教大師ご尊像の背後の伽藍にあります。
ここまで来たのだから「不滅の法灯」を一目みたい!の一心で坂を登り辿り着けた。大した坂でもないのだが、花桃街道を歩き疲れている他の家族は下で待っているとのことだったので私だけ本堂を参拝することに。家族を待たせるのも悪いので急ぎ足でお堂に、気軽にお進みさせていただいた。
が、誰もいない。
まじか。
めっちゃ息を切らして坂を登ってきての「誰もいない」である。もしかしたら法灯がその辺にともってる可能性もあるのではないかときょろきょろしてみるも、そんなにラフな管理体制なら、絶対1200年も持たない、と思い直した。おそらく、お堂のもっと奥の秘密の場所に祀られていて、日に数回の読経のタイミングかなんかに、厳重警戒のもと、開帳にいたるのだ。
と、あきらめて帰ろうと振り返ったとき、自分の背後に人が立っていたことに気づき「わっ」とはしたない声を上げてしまった。背後にいた人物も「わっ」と後ずさりした。
「あっすいません、誰もいらっしゃらないと思って戻ろうとしていたので驚いてしまいまして」「私も誰かいらっしゃったかなと思ったのですが柱の陰にいらしてわからなくてっ!びっくりした!」あははうふふ的な展開になったのだが、この女性がこちらのご住職だった。持前の影の薄さをこんなところでも発揮してしまい、妙齢のご住職の心臓に負担を与えてしまって本当に申し訳なく思う。
「あ、ご法灯ですよねー」と、案外カジュアルな感じで案内してもらった「不滅の法灯」は、もちろん撮影厳禁とのことで、これはしっかり目に焼き付けておいて、後日イラストで紹介しよう、と本気のガン見で記憶のシャッターを押していたのだが、その目が狂気にあふれていたのか何なのか、右の頬あたりに住職の視線を痛いほど感じた。そりゃそうですよね。私が突然バースデーケーキのように「ふうーっ」とやらないとも限らないもの。
そしたら、楽天トラベルの取材には比較的ラフに応じていた。出典・楽天トラベル
手前の扉が開いているところに灯っているのが例の法灯。あまりにもささやかな燃え加減。今にも消えそうで怖い。思ったよりも厳重じゃないのが驚きだ。
「うっかり消えちゃったりしたことってないんですか?」「ございません(食い気味)」
何かすみません。
心臓に余計な負担を与えるわ、しょうもない質問をするわの迷惑参拝者の私に、お線香をあげさせていただけるわ、参拝記念にと、厄除けのお札までお土産にいただくわ、なんて優しいお寺。また来年、花桃の季節に訪れるときはぜひ門前屋の「白蛇様」も拝見したいと思う。
もちろん「まむし養殖場」もセットで。
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