ただ普通に営業しているだけなのに珍スポット呼ばわりは失礼かと思いますが、辰野町になかなかいい感じのパン屋さんを発見しました。

 何もかもが昭和の雰囲気そのまま 

伊那方面へドライブの途中、うわーこれ、営業しているのかな?という外観のパン屋さんをみつけた。建物がぼろいとか、草木が生い茂っているとか、そういうことじゃない。

手入れも行き届いているのだけど、あまりにも店名のロゴがタイムスリップ感あふれるフォントすぎて、この平成の時代に?と目を疑いたくなる外観なのだ。





 
これは立ち寄らないわけにはいくまい、と入店する前にグーグル先生に一応たずねてみたところ、たつのパンでは「カステラサンド」なるものがあるらしい……カステラをパンで挟むなんて、例えば白がゆを白米のうえからドロッとかけて、おかゆライスですみたいな感じになっていないかと危惧してしまうほど炭水化物の饗宴感がすごい。


日の光が当たる棚には頑なにパンを置かない主義



 
こちらのライトもフォントがかわいい。ポングーとはフランス語で美味しいという意味だそうです


どうやら人気店みたい……午前中にもかかわらず、売り切れ多数。カステラサンドも売り切れ……


在庫あるやつ全種類制覇してみます。 



ジャムパンクリームパンメロンパンカレーパンなどオーソドックスなものから、ウインナーとサラミの惣菜パン2種、自家製ピーナッツバターたっぷりの「高級食パンピーナッツ」びっくりすることに全部おいしい。全部おいしいとかいうと、何、なんかもらってるの?とか自分の味覚に合わないものをWebで全否定して店の特定情報までさらすなんて鬼畜!とかいわれるの怖さに適当に発言しているな……なんて思われかねないこんな世の中ですけれどね、素直においしい。

最近のハイソな奥様方の間ではもっぱらハード系のパンが流行しているようですが、こういうソフトなね、高校のとき校売で買って食べたなーみたいなノスタルジックなパンもいいですよ。上下計6本しか歯が生えていない娘もむしゃむしゃむしゃむしゃと必死に召し上がってました。

特筆すべきはメロンパンと高級食パンピーナッツ。まずメロンパンの方から語らせていただきますと、現在主流になっていると思われるサクサク系のね、皮サク中フワ系のメロンパンとは一線を画す存在。なんなんだろう……まわりのメロン部分がしっとりしているタイプです。メロン部分?

超絶しっとりしていて甘くって、マジパン?これマジパンでしょ!という感じ。これマジパンを知らない人が読んだら、パン食いながら本当にパンかどうかを怪しんでいる人みたいになっているんでしょうが、マジパン(マルチパンともいいます)って、粉末のアーモンド・砂糖・卵白をこねてペースト状にしたもので細工をして洋菓子の装飾に用いる※(出展・Weblio辞書)やつだからね。皮しっとり中ふわふわ系のメロンパン、これびっくりした、相当おいしい。



高級食パンピーナツは、高級ともあろうお方が贅沢にも2枚使用され、中に軽い口どけのピーナッツバターがちょうどよい塩梅で挟まっている、それでいてお値段据え置き150円(くらいだったと思います)



食パンがまたふわふわで。さらにこのピーナッツバターがぜんぜんしつこくない。ぜんぜん束縛もしないし、仕事ばかりの私に文句ひとつ言わないけど、ふいにお疲れさまってLINEきて、会社の近くまできたから、なんつって慌ててエントランスまで出て行ったらさわやかな笑顔であんまむりすんなよなんていってコンビニの肉まんを差し入れてくれる彼氏、みたいなふわっとした甘さが売り。

肉まんて。



そんな、たつのパンは県道19号線岡谷街道を箕輪方面に向かって「城前」信号左折で右側に見えてきます。店の外観にも、店内にも、そしてパンの味にも昭和の香りが漂う、ステキなパン屋さんです。



パン屋さん……なんだよね……?