PCのメールボックスをひらくと、謎の英文メールが……
先日、PayPal(ペイパル)を名乗るメールが届いた。PeyPalはインターネットでの買い物に便利な決済サービスらしいけれど、文明には乗り遅れがちな私は登録していません。
こういった場合は迷わず削除してしまうのが一番だが、やっぱり気持ちのいいものではない。
メールの内容をみてみると、私が どこぞの誰かさんからカシオの高級な時計を購入したことになっているよう。残念だが高級な腕時計になど全く関心ない。時計はスマホで十分だし、すぐにスマホを見られない場所では、おもちゃみたいなBaby-Gやswatchを長年愛用しているくらい。
そんないい歳してTPOってなにおいしいの的な私なので、全く縁のないお買い物というわけだ。
はいはい、フィッシングメールね、といつも通りスルー。削除しようとしましたが、せっかくなのでここはちゃんとした対処方法を知っておいたほうが良いと改心。市の消費者相談センターとPayPalカスタマーサービスに問い合わせをしてみましたよ。先方もお忙しいだろうに。
本当に何らかのトラブルが起きた場合は、裁判所から連絡がある
まず、市の消費者相談センターに電話をしてみたところ、やはりこういった問い合わせはものすごく多いそう。英文のメールでも、とりあえずスルーしてメールボックスから削除してしまうのが一番とのアドバイスをいただきました。
ネットショッピングなどで本当に何らかのトラブルがあって、メールが送られてきたという場合は、無視しておいても、そのうち日本の裁判所を通して日本語の手紙が郵送されてくる。それからの対処でも遅くないので、とりあえずスルー推奨とのことだった。
怪しいメールは、差出人のメアドか本文のリンク部分にカーソルを合わせてみる
次にPayPalカスタマーサービスに問い合わせをしたところ、やっぱり最近になって、同社を名乗るフッシングメールが急増していると、ため息まじりに言っていた。声だけのやり取りで共感を示すのがホントに上手な人物だ。彼女はおそらくいいひとでしょう。
対処策としては、メールの差出人名がPayPalだったとしても、差出人のメールアドレスにカーソルを合わせてみると本当のメールアドレスが表示されます。(お手持ちのブラウザのバーみたいな部分にね)そこで、アドレスにPayPalという記載がなければ100%フィッシングメールというわけ。
さらに、本文のリンク部分にカーソルを合わせるとリンク先のURLが表示されます。そこにPayPalの記載がない場合も、フィッシングメール確定。
無視して無問題。
訳: あなたはメアリーなんちゃらさんから149.49ドルのカシオ・メンズ・スポーツアナログダイヴウオッチを買いましたね?この取引に問題がある場合はURLをクリックして質問してね。
問題、大有り。在問題。
カーソルを合わせてみると、やはり記載されているURLとはまったく別のものが表示されていました。
「間違ってもリンクをクリックせずに、速やかにメールボックスから削除してください」とのこと。
しかし最近では、非常にもURLにPayPalの名前を使った周到なフィッシングメールも存在するというのです。そんな場合はもう、間違ってもクリックしないようにイエスキリストに祈りを捧げるヘブライ人のごとく両手を高く上げ、主、じゃなくてカスタマーサービスに直接電話にてお問い合わせを!命ある限り!
●PayPal
クリックするとどーなるの??
身に覚えのない買い物のお知らせが届いたら、思わずメール本文の問い合わせ先をクリックして確認したくなるのが人情。ではクリックするとどうなるんでしょう。
フィッシングメールのURLにアクセスすると、ニセのサイトに誘導されます。そこでクレジットカードの番号や運転免許証の番号、銀行口座などの個人情報を入力するように指示されるようです。
本来、このような個人情報をPayPal側が求めることはないそう。私のようにサービスを利用していないひとにとっては怪しいかぎりですが、利用者ならばパスワードなどを入力してしまう危険が大いにあるというわけ。
そこで個人情報を抜き出され、悪用されるシステム。
場合によっては、ニセサイトにアクセスした時点でウイルスに感染という事態も起こりうるそうなので、怪しいメールはとにかく削除推奨という結論です。
以上、とくに笑どころもなく、大真面目にお送りしました。