森に暮らして3年目。毎年秋ごろに悩まされていたのが「アイツ」の出現です。
家中をぴょんぴょん跳ねまわる見るも不快な害虫「カマドウマ」。別名を「便所コオロギ」。我が家では、少しでも不快感を軽減したい一心で、「ピョンピョン丸」と呼び方を徹底しています。しかし未だ愛着は一切芽生えておりません。
移住1年目に遭遇し、恐怖のどん底に叩きおとされて以来、試行錯誤を繰り返しながらたどり着いた、カマドウマ退治の結論を、唐突にも孫子の兵法になぞらえてご紹介しましょう。
森の中のログハウス。素敵なイメージですが、出るんです。。。
カマドウマの知られざる生態 え!?目が見えてないの?
カマドウマは夜行性の虫。そういえば遭遇するのはいつも決まって夜でした。リビングでのんびりとテレビを見ていると、どこからともなくピョンピョン。
実は夜行性のカマドウマの目は退化しているそう。好音性といって、音を頼りに行動しているので、大きな音のする方に集まる習性があります。
だからテレビのある部屋でよく見かけたんですね。カマドウマに遭遇しても、もう大きな声で騒いではいけません!
兵とは詭道なり。
戦は、敵をだまして、油断させ、一気に勝利するもの!ひっそりと、まるで誰もいないかのように息をひそめていましょう。
兵とは詭道なり。
戦は、敵をだまして、油断させ、一気に勝利するもの!ひっそりと、まるで誰もいないかのように息をひそめていましょう。
ポイント1 水回りやキッチンは特に要注意!乾燥・清潔を心がける
孫子も、戦わずして人の兵を屈するは、善の善なる者なり、と言っています。できれば直接手を下すことなく、勝利をおさめたいもの。
カマドウマは湿気を好みます。湿度の気になる時期は除湿機などを利用して押入れや倉庫の乾燥につとめます。天気の良い日は窓を開けて風通しを良くするのも大切。
キッチンは特に要注意ポイントです。カマドウマのえさになる、生ゴミや油カスなどは徹底的に掃除して清潔に。コンロ周りや壁は消毒用アルコールスプレーなどでピカピカにしてしまうのもアリ。
まさに、兵糧攻め。最初から力攻めはせず、敵に圧力をかけつつ、自軍に有利な方向へ導き、敵の降伏を促すのが目的なのです。
ポイント2 隙間を埋めてカマドウマの侵入を徹底妨害
通常は森林の中で、落ち葉や昆虫などを餌にしているカマドウマ。自然豊かな環境にある家には、さまざまな隙間から餌を求めて侵入します。
勝つ可からざる者は守なり。勝つ可き者は攻なり。守らば則ち余あり。
と、孫子も言っていますが、守備をぬかりなく行えば、こちらの兵力にも余裕がでてくるわけ。
得てして、木造住宅は思わぬ所に隙間があるもの。地下倉庫の通気口、排水パイプの隙間、窓のサッシや網戸。塞げる隙間は、すべてコーキング・パテなどで塞ぎます。我が家はホームセンターで販売している変性シリコンで隙間という隙間を埋めています。
九地の下に蔵れ、九天の上に動く。
守備を徹底することで、次の攻めが最高のパフォーマンスを発揮するのです!
▼これです。
▼こういうので隙間をうめます。これを持つと戦感あふれます。
ポイント3 最終手段は結局コレ
上記を徹底すれば、カマドウマ侵入の確率は減らすことができます。
でも、どうしても1匹2匹は遭遇してしまうんです。
紛れ込んだカマドウマが室内で繁殖しているということも考えられますので、ここはもう徹底して駆除しなければなりません。
孫子曰く、火攻めにも理知が必要であります。
火攻めを成功させるには、ただなんとなく火を放つのではなく、様々な条件を整え、周到な備えをするのが勝利の秘訣なのです。
我が家の侵入経路は地下倉庫部分が怪しいということで、色々な殺虫剤を試しました。ゴキブリ用、カメムシ用など……でも、効いている様子がありません。
明主は之を慮り、良将は之を修む……とかいうのに!早速、やみくもに無駄な戦を仕掛けてしまった!
敵を知るために、知人を通し害虫駆除関係の方に訊ねてみたところ、カマドウマにはピレスロイド系の殺虫剤がいいとのこと!
試行錯誤でたどり着いたのが、「アース製薬 虫コロリ 一撃必殺」
▼これが一番効きました。
● 春先に、地下倉庫で使用。
● 秋口に、地下倉庫で使用。2週間以内にもう一度使用。
敵の侵入経路、住処、行動範囲、などを熟考し、火を以て攻を佐くるものは明なり!と、声高らかに握り拳を突き上げながら、
春先は孵化する幼虫の駆除。
春先は孵化する幼虫の駆除。
秋口は侵入と産卵の阻止を目的に年3回使用します。
森ぐらし3年目の我が家から、こうしてアイツらはいなくなったのでした。ゴキブリと同じく、特になんの弊害を及ぼすわけでもないのに、見た目が不快という理由だけで駆除されてしまうカマドウマ。
「糧尽きて馬牛などを殺し食いしかども、それも程なく尽きぬれば餓死し、人の宍を食合へり・・・・子は親を食し、弟は兄を食し杯しける」
今にもそんな声が聞こえてきそうなくらい、かわいそう。。。と言いつつもやっぱり出逢いたくないもの。人間とはホントーに業の深い生き物であります。
以上、やたらふんわりとした孫子情報をちょいちょい交えて、お送りいたしました。ご清聴ありがとうございました。