長野県飯田市のパワースポットとして名高いあの!
「貧乏神神社」に突撃してきた。
これまで50回以上ものテレビ取材を受けており、あのロイター通信までもが注目している!と公式HPで自ら言ってしまうほど宣伝活動に余念のない、日本唯一の「元気の出る神社」「災いを福に変える神社」といわれてる、貧乏神神社。
清貧生活万歳!と謳っている私だって、ホンネでは貧乏神様には早々に退散いただき、優雅な毎日を送りたい!そんな切実な気持ちと怖いもの見たさで参拝に向かいます。
あ!入場料がいるのね・・・
神社と言えば、 森林の中で小高い山を背に建立されているか、屋敷林に囲まれているイメージがあるが、貧乏神神社はのどかな田んぼの中にぽつんと存在していた。
観光バスも訪れるという広い駐車場に入ると、どうやら参拝客は私たちだけ。車を降り、カメラの調子を確かめるために、ファインダーを覗きこんだその時だ。
「こら!撮影は後!参拝が先!」
どこからともなく現れた作務衣姿の男性に怒鳴られたのだ。目立たぬようにはしゃがぬように、ひっそりと生きていた私。親以外の誰かに怒鳴られた経験など、子どもの頃の記憶を辿ってみても思い出されないし、ましてやそうとうな大人である。言ってしまえば30半ば、慣れない初体験に、しばし固まる。
さらに、割烹着姿のご婦人も出てきて、男性の怒鳴り声にかぶせぎみな勢いで怒鳴られた。まさか、こんな秒速でに人生二度目の「知らない人に怒鳴られる」シチュエーションがくるとは。半泣きである。ええ年のおばはんが、口々に怒られ、超ごもっともです。申し訳ございませんでした……と大反省。
男性「雑誌かなんかの取材か?」
「いえ、スミマセン……取材じゃないです!!スミマセン……趣味です!!!!」
男性「……趣味?」
なんだ趣味って。
ご利益のあった参拝客からのお礼というのし袋がたくさん飾られています。
半ば強制的に連行され、ご神体の前に整列。神主様のありがたいご説法を拝聴する。先ほどの作務衣姿の男性が、実は神主様でした。
グラサン姿が眩しい神主様のありがたいご説法。さっき怒られたので「はいっ!」といいお返事をしながらめっちゃ素直に聞きます。
そもそも、神社というのはお願いを叶えてもらう場所ではなく、自分の邪気を払い、心を新たに頑張ることを宣言する場所であるとのこと。
「どうか今年こそは幸せになれますよーに」というお願いをするのは大変愚かなことだそう。初詣でそのようなお願いをしたばかりでした。ほんと重ね重ねごめんなさい。
若干長めのご説法を聞いた後はいよいよ参拝。貧乏神神社の参拝方法はとても変わった方法である。
① ご神体の前に鎮座するご神木を棒で3回叩く
② ご神木を3回蹴る
③ ご神体の後ろに飾られた的めがけて「出て行け」と叫びながらマメを投げつける
以上を、神主様に手取り足取り指導を受けながら行う。「はい次叩いて!」「はい次蹴って!」「はい次マメ投げる!!」と矢継ぎ早に指示されるので、さっき怒られたショックもあるし、ミスしたらまた怒鳴られるんじゃないかってもうパニック。頭真っ白。
それでも、なんだかご神木に殴る蹴るの暴行を加えるという、「それ、やっちゃだめでしょ」感をかなぐり捨てて行う参拝方法には、何かしらのデトックス効果を感じずにはいられません。
小学生が「うーんこうんこ」と声に出して言ってしまう背徳感と開放感に似ていると思ったら……
ほんとにうんこあった!!!!!
参拝中は事あるごとに神主様から「いいぞ!!いいぞ!!やってやれ!」と掛け声をいただけるので、怒られた後に急に褒められたことによって、だんだん気持ちが良くなり、みなぎる全能感!!!落として上げる、鞭からの飴。神主万歳!桜井鉄扇万歳!貧乏神神社万歳!
参拝が終了し、「ありがとうござやっしゃーっっっ!!!!」という体育会系のご挨拶をすませると、男子は神主様と力比べをしてもらえる。(非力な女子は意味が無いのでやってもらえません。)
ここで、「写真撮っていいぞ」との許可。や……なんか……優しい//////
アームレスリングのチャンピオンでもプロの格闘家でも、神主様に勝つことはできないそう。
私は(一応)非力な女子なので、同行者の男子が力比べをしてもらうことに。腕相撲の要領で、腕に力をコメる。倒されてなるものかと渾身の力を込めたそうだが……
この後、同行者の腕は見事神主様に動かされてしまう。どうやら、ずっと倒されまいと力を込めているのは難しいよう。彼の証言によると、力比べの間、質問を繰り返されふと気の緩んだ隙をついて倒されるというシステム。(個人の感想です)。
かつて神社を訪れたという大仁田厚さんでもこの戦法にはかなわなかったようだ。そのように神社の壁に書いてあった。
関係ないことを話しかけられ、気が緩んだ隙にぐいっと倒されたという証言
貧乏神は「気の緩み」につけいってくるそうなので、神主様は「気が緩む」ということを実践的に教えてくださっているのだ。きっとそうに違いない。そうあって欲しい。そうだと言って。
ちなみに同行者は、「ワタシが気をいれれば今夜はビンビンだよ!」と耳元でささやかれて気が緩んだ。
まさかの下ネタ。
怒涛の体験をした後は、「お守りもあるから見て行きなさい」と勧められて売店へ。神主様の仰せとあらば従わないわけにはいくまい。怒られたし。そこで、いいことあるある!お守り(300円)を購入。冒頭で怒られた割烹着姿のご婦人(神主様の奥様)がお守りに「気」を入れてくださった。何から何までありがたや。
怪しげな品物がならぶ。。。
乱れた日本を糺す 世直し不動さま。超デカイ。
神社の鳥居をくぐれば、あたりの空気がぴーんと張り詰める。手水舎で日常のもやもやまで洗い流して、冷たく澄んだ空気を胸いっぱい吸い込む。そんな、魂のリセットボタンにも似た神社の雰囲気を私は愛してやまない。
しかしこの貧乏神神社は、従来の神社とはひと味もふた味も違う。なんていうか、とってもアングラ感が半端ない。怪しいなんてもんじゃない。
だけど、確かにこの神社はご利益があるのだろう。その証拠に帰りの車中では笑い声が絶えなかったのだから……こんなに声出して笑ったのは何年ぶりだろう。「笑う門には福来る」というし。
ユーモア理解できる、最近心から笑ってない、そんな方におススメのパワースポットです。
●貧乏神神社
長野県飯田市大瀬木2728-1
0265-25-3301
「貧乏神神社」に突撃してきた。
これまで50回以上ものテレビ取材を受けており、あのロイター通信までもが注目している!と公式HPで自ら言ってしまうほど宣伝活動に余念のない、日本唯一の「元気の出る神社」「災いを福に変える神社」といわれてる、貧乏神神社。
清貧生活万歳!と謳っている私だって、ホンネでは貧乏神様には早々に退散いただき、優雅な毎日を送りたい!そんな切実な気持ちと怖いもの見たさで参拝に向かいます。
あ!入場料がいるのね・・・
神社と言えば、 森林の中で小高い山を背に建立されているか、屋敷林に囲まれているイメージがあるが、貧乏神神社はのどかな田んぼの中にぽつんと存在していた。
観光バスも訪れるという広い駐車場に入ると、どうやら参拝客は私たちだけ。車を降り、カメラの調子を確かめるために、ファインダーを覗きこんだその時だ。
「こら!撮影は後!参拝が先!」
どこからともなく現れた作務衣姿の男性に怒鳴られたのだ。目立たぬようにはしゃがぬように、ひっそりと生きていた私。親以外の誰かに怒鳴られた経験など、子どもの頃の記憶を辿ってみても思い出されないし、ましてやそうとうな大人である。言ってしまえば30半ば、慣れない初体験に、しばし固まる。
さらに、割烹着姿のご婦人も出てきて、男性の怒鳴り声にかぶせぎみな勢いで怒鳴られた。まさか、こんな秒速でに人生二度目の「知らない人に怒鳴られる」シチュエーションがくるとは。半泣きである。ええ年のおばはんが、口々に怒られ、超ごもっともです。申し訳ございませんでした……と大反省。
男性「雑誌かなんかの取材か?」
「いえ、スミマセン……取材じゃないです!!スミマセン……趣味です!!!!」
男性「……趣味?」
なんだ趣味って。
ご利益のあった参拝客からのお礼というのし袋がたくさん飾られています。
半ば強制的に連行され、ご神体の前に整列。神主様のありがたいご説法を拝聴する。先ほどの作務衣姿の男性が、実は神主様でした。
・隙とは、心の弱さである。
・傲慢や慢心は隙をつかれる弱点である。
・貧乏神は心の弱点につけいる神である。
グラサン姿が眩しい神主様のありがたいご説法。さっき怒られたので「はいっ!」といいお返事をしながらめっちゃ素直に聞きます。
そもそも、神社というのはお願いを叶えてもらう場所ではなく、自分の邪気を払い、心を新たに頑張ることを宣言する場所であるとのこと。
「どうか今年こそは幸せになれますよーに」というお願いをするのは大変愚かなことだそう。初詣でそのようなお願いをしたばかりでした。ほんと重ね重ねごめんなさい。
若干長めのご説法を聞いた後はいよいよ参拝。貧乏神神社の参拝方法はとても変わった方法である。
① ご神体の前に鎮座するご神木を棒で3回叩く
② ご神木を3回蹴る
③ ご神体の後ろに飾られた的めがけて「出て行け」と叫びながらマメを投げつける
以上を、神主様に手取り足取り指導を受けながら行う。「はい次叩いて!」「はい次蹴って!」「はい次マメ投げる!!」と矢継ぎ早に指示されるので、さっき怒られたショックもあるし、ミスしたらまた怒鳴られるんじゃないかってもうパニック。頭真っ白。
それでも、なんだかご神木に殴る蹴るの暴行を加えるという、「それ、やっちゃだめでしょ」感をかなぐり捨てて行う参拝方法には、何かしらのデトックス効果を感じずにはいられません。
小学生が「うーんこうんこ」と声に出して言ってしまう背徳感と開放感に似ていると思ったら……
ほんとにうんこあった!!!!!
参拝中は事あるごとに神主様から「いいぞ!!いいぞ!!やってやれ!」と掛け声をいただけるので、怒られた後に急に褒められたことによって、だんだん気持ちが良くなり、みなぎる全能感!!!落として上げる、鞭からの飴。神主万歳!桜井鉄扇万歳!貧乏神神社万歳!
参拝が終了し、「ありがとうござやっしゃーっっっ!!!!」という体育会系のご挨拶をすませると、男子は神主様と力比べをしてもらえる。(非力な女子は意味が無いのでやってもらえません。)
ここで、「写真撮っていいぞ」との許可。や……なんか……優しい//////
アームレスリングのチャンピオンでもプロの格闘家でも、神主様に勝つことはできないそう。
私は(一応)非力な女子なので、同行者の男子が力比べをしてもらうことに。腕相撲の要領で、腕に力をコメる。倒されてなるものかと渾身の力を込めたそうだが……
この後、同行者の腕は見事神主様に動かされてしまう。どうやら、ずっと倒されまいと力を込めているのは難しいよう。彼の証言によると、力比べの間、質問を繰り返されふと気の緩んだ隙をついて倒されるというシステム。(個人の感想です)。
かつて神社を訪れたという大仁田厚さんでもこの戦法にはかなわなかったようだ。そのように神社の壁に書いてあった。
関係ないことを話しかけられ、気が緩んだ隙にぐいっと倒されたという証言
貧乏神は「気の緩み」につけいってくるそうなので、神主様は「気が緩む」ということを実践的に教えてくださっているのだ。きっとそうに違いない。そうあって欲しい。そうだと言って。
ちなみに同行者は、「ワタシが気をいれれば今夜はビンビンだよ!」と耳元でささやかれて気が緩んだ。
まさかの下ネタ。
怒涛の体験をした後は、「お守りもあるから見て行きなさい」と勧められて売店へ。神主様の仰せとあらば従わないわけにはいくまい。怒られたし。そこで、いいことあるある!お守り(300円)を購入。冒頭で怒られた割烹着姿のご婦人(神主様の奥様)がお守りに「気」を入れてくださった。何から何までありがたや。
怪しげな品物がならぶ。。。
乱れた日本を糺す 世直し不動さま。超デカイ。
神社の鳥居をくぐれば、あたりの空気がぴーんと張り詰める。手水舎で日常のもやもやまで洗い流して、冷たく澄んだ空気を胸いっぱい吸い込む。そんな、魂のリセットボタンにも似た神社の雰囲気を私は愛してやまない。
しかしこの貧乏神神社は、従来の神社とはひと味もふた味も違う。なんていうか、とってもアングラ感が半端ない。怪しいなんてもんじゃない。
だけど、確かにこの神社はご利益があるのだろう。その証拠に帰りの車中では笑い声が絶えなかったのだから……こんなに声出して笑ったのは何年ぶりだろう。「笑う門には福来る」というし。
ユーモア理解できる、最近心から笑ってない、そんな方におススメのパワースポットです。
●貧乏神神社
長野県飯田市大瀬木2728-1
0265-25-3301